ネットで話題のあのプールとは?新宿の聖地HanazonoRoomの全貌
インターネットの画像掲示板やSNS、動画配信プラットフォームを巡回していて、特徴的な開閉式天窓と淡い水色のタイルが張られた屋内の温水プールを一度も目にしたことがないというネットユーザーは稀ではないでしょうか。通称「あのプール」「例のプール」と呼ばれるこの空間は、ある特定の成人向け映像作品の定番ロケ地というアングラな出自を持ちながら、ネットミーム(文化的記号)として爆発的に拡散され、いまや国民的な知名度を獲得するに至りました。
しかし、「画像や動画では毎日のように見かけるものの、実在する場所なのか」「東京都内のどこにあって、一般人でも実際に足を踏み入れることができるのか」といった基礎情報については、曖昧な都市伝説とともに語られがちです。2026年現在も多くのクリエイターやファンを惹きつけるこの場所の正体、歴史的変遷、そして定期的に囁かれる「閉館の噂」の裏にある真相まで、取材データと公式記録をもとに徹底検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「あのプール」の正体は東京都新宿区に実在する高級ハウススタジオ「No.136 Hanazono Room(花園ルーム)」であり、株式会社ピースタジオが正規に管理・運営している。
- 要点2:アダルトビデオやグラビア撮影の定番地から『仮面ライダーフォーゼ』など一般作への露出を経て、ネット上の「共通言語」へと昇華した特異な文化的背景を持つ。
- 要点3:定期的に流れる「閉館・取り壊し」の噂は他スタジオの統廃合情報が混同されたデマであり、2026年現在も一般レンタルやコスプレ撮影会、オフ会等で利用可能。
ネットを席巻する「あのプールとは」一体どんな場所?新宿に実在するスタジオの正体
ネットカルチャーの文脈において「あのプール」「例のプール」と呼称される施設の正式名称は、「No.136 Hanazono Room(はなぞのルーム)」です。スタジオ運営大手の株式会社ピースタジオ(P-Studio)が管理する高級撮影スタジオ群の一つであり、架空のセットやCG合成ではなく、東京都新宿区新宿1丁目のオフィス兼集合住宅ビル「花園ビル」の最上階フロアに実在する実空間です。
一歩足を踏み入れると広がるのは、自然光が降り注ぐ開閉式のガラス天窓と、約6メートル×約3メートルの本格的な室内温水プールです。このスタジオの最大の特徴は、単に水場があるだけでなく、暖炉、本格的なカジノ台、シックなバーカウンター、グランドピアノといった豪奢な家具が贅沢に配置されたペントハウス風の空間設計にあります。元々は富裕層の贅を尽くしたプライベートペントハウスとして設計された経緯があり、プールサイドから新宿の空を仰ぎ見ることができる稀有な構造が、撮影現場としての唯一無二の価値を生み出しています。
ビルの下層階は一般的なオフィスや居住用マンションとして使われており、外観は新宿の街並みに溶け込むごく標準的な中規模ビルです。都営新宿線の新宿御苑前駅から徒歩数分という超一等地のアドレスに、これほど大規模な室内温水プール設備が隠されているという落差こそが、多くのクリエイターやネットユーザーの好奇心を刺激し続けている最大の要因といえます。

なぜこれほど有名になったのか|「例のプール」元ネタと仮面ライダーフォーゼ出演の衝撃
「あのプール」が日本を代表するインターネット・ミームへと変貌を遂げた背景には、二つの決定的な歴史的転換点が存在します。一つは成人向け映像業界における圧倒的な露出頻度、そしてもう一つは全年齢向け国民的特撮ドラマへのサプライズ登場です。
2000年代初頭から、東京都内で「温水を張って安全に室内水着撮影ができるスタジオ」の選択肢は極めて限られていました。その中で、Hanazono Roomは採光の良さ、高級リゾートホテルのような内装、新宿という機材搬入の利便性を兼ね備えていたため、グラビア雑誌の巻頭グラビアや成人向けビデオのロケ地として爆発的な頻度で採用されることになります。背景に映り込む「独特な傾斜のついたガラス窓」「白と水色のモザイクタイル」という視覚的フックがあまりにも特徴的だったため、作品タイトルや出演者が変わっても、視聴者は「またあの場所か」と即座に識別できるようになりました。これが、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)や黎明期のTwitterで「あのプール」「例のプール」と自然発生的に呼ばれるようになった元ネタです。
このアングラな共通認識を一般カルチャーの白日の下に晒したのが、2011年に放映された特撮テレビドラマ『仮面ライダーフォーゼ』第16話でした。劇中で豪華な屋敷のプールサイドシーンとしてHanazono Roomが堂々と登場した瞬間、SNS上では「日曜朝の子供番組に例のプールが出現した」と瞬く間にトレンドを席巻。大人たちが密かに共有していたネットスラングが、公共の電波を介して全年齢層に認知された決定的瞬間となりました。以降、バラエティ番組、有名アーティストのミュージックビデオ、青年漫画の作中背景に至るまで、「文脈を知る者がニヤリとする定番ロケ地」として公然と起用されるようになったのです。
【データ比較】スタジオレンタル料金と設備スペック|一般相場との違いを徹底分析
「有名スタジオだから利用料金は天文学的なのではないか」「一般人には借りられないのではないか」と敬遠されがちですが、運営元のピースタジオは法人・個人を問わず正規の予約を受け付けています。都内の一般的な同規模ハウススタジオと比較した場合のスペックや利用料金の客観的指標は以下の通りです。
| 項目 | Hanazono Room(あのプール) | 都内高級ハウススタジオ相場 | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| スチール撮影料金 | 1時間あたり約22,000円〜27,500円(税込) | 1時間あたり15,000円〜25,000円前後 | プール設備や調度品を考慮すれば平仄が取れており極端に割高ではない。 |
| ムービー撮影料金 | 1時間あたり約30,000円〜38,500円(税込) | 1時間あたり25,000円〜40,000円前後 | 同録対応の防音や照明機材搬入を考慮すると業界標準レベル。 |
| 最低利用時間 | 基本4時間〜5時間以上 | 3時間〜5時間以上 | 短時間の冷やかし利用を抑止し、適正な維持管理を行うための標準設定。 |
| 水張り・温水加温オプション | 給水・排水・加温費用(数万円規模の別料金) | 水場付きスタジオでは同等(要事前予約) | 水を張らずにフロアとして使う場合は発生しないため目的別の選定が必須。 |
| 付帯設備 | 温水プール、バー、暖炉、カジノ台、ピアノ | 白ホリゾントまたは簡易家具のみが多い | ワンストップで複数シチュエーションが撮影可能な点で費用対効果は高い。 |
数名規模のプライベート利用では総額15万〜25万円前後の予算感となるため敷居が高く感じられますが、10〜20名規模のクリエイター仲間やコスプレ合わせ、小規模な映像制作プロダクションでの頭割りであれば、1人あたり1万〜2万円前後の会費で貸切可能です。ネームバリューと唯一性を鑑みれば、極めて現実的な価格設定が維持されています。

【実態検証】利用者の生の声と現場目線で見えたリアル
実際に現地で撮影やイベントを行った利用者の体験談や現場取材のレポートを精査すると、画面越しでは伝わらないリアルな実態が浮かび上がってきます。
まず多くの初見利用者が驚くのが、「ビル入口からスタジオに至るまでの日常感と、ドアを開けた瞬間の非日常感のギャップ」です。エレベーターを降りてスタジオ内に入るまでは完全に一般的な雑居ビル・マンションの共用廊下であり、「本当にここにあの世界的な聖地があるのか」と戸惑う声が多く聞かれます。しかし、スタジオの重厚な扉を開けた瞬間、見慣れたプールと天窓が視界いっぱいに広がり、参加者全員のテンションが一気に跳ね上がるという現象は、現場を訪れた人たちに共通するリアクションです。
一方で、実用面におけるシビアな生の声も散見されます。プールに実際に水を張り、温水加温を行って撮影した場合、「スタジオ全体の湿度が急速に上昇し、カメラのレンズが曇りやすい」「冬場はプールから上がった瞬間の体感温度差が激しい」という物理的な制約です。また、マンション構造の最上階であるため、大音量での重低音再生や深夜の激しい足音などは近隣への配慮から厳密に制限されています。「ネットで見慣れた場所」という軽快なイメージで乗り込むと、本格的な水場設備ゆえの運用難易度に直面することになります。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|「閉館の噂」を追跡調査
ネット掲示板やSNSでは数年に一度、「あのプールが取り壊されたらしい」「花園ルームが閉館した」という情報が拡散し、まとめサイト等で騒動になるパターンが繰り返されています。結論から言えば、2026年現在もHanazono Roomは通常営業を継続しており、閉館の噂は明確な誤解・誤報です。
なぜこのような誤った言説が定期的に広まるのでしょうか。業界関係者や過去の不動産・スタジオ再編の動向を追うと、二つの原因が特定できます。
第一に、運営会社である株式会社ピースタジオが所有・運営する「別のスタジオ」の閉鎖や移転情報との混同です。同社は都内に多数のハウススタジオを展開しており、老朽化やビルの建て替えに伴い一部のスタジオをリニューアルまたは営業終了することがあります。その際、「ピースタジオの〇〇スタジオが営業終了」という見出しの「スタジオ」という単語だけが独り歩きし、「あのプールがついに閉鎖か」とSNS上で誤って拡大解釈されてしまったケースが過去に複数回確認されています。
第二に、大規模な定期メンテナンス期間に伴う新規予約の一時停止です。温水プール設備や配管、開閉式天窓のシーリングなどは定期的な保守点検と修繕が不可欠であり、数週間から1ヶ月程度予約受付をストップすることがあります。このスケジュールを確認した利用者が「予約が取れない=閉館した」と早合点し、真偽不明のままSNSに投稿したことが噂の発端となった事例も存在します。現在も公式サイト上では空き状況の確認やロケハン(事前下見)の受付が整然と行われており、設備の維持管理は万全の体制が敷かれています。

【プロの結論】ミーム消費の社会心理と「利用に向いている人・慎重になるべき人」の判断基準
なぜHanazono Roomという一つのスタジオ空間が、これほどまでに日本人の集合的無意識に深く刻み込まれたのでしょうか。メディア論および社会心理学の観点から分析すると、これは「文脈の脱色と記号消費」の典型例といえます。
元々は成人向けコンテンツという、公の場では口にしにくいタブーな文脈に属していた空間が、「開閉式窓とプール」という無機質な幾何学的シンボルへ抽象化されました。そこに『仮面ライダーフォーゼ』などのメジャーコンテンツによる「公認」が与えられたことで、人々は罪悪感を伴わずに「あるあるネタ」として共有できる免罪符を手に入れたのです。共通の秘密やサブカルチャー知識を共有していること自体が、コミュニティ内での連帯感や帰属意識を生む心理的装置として機能した結果、20年近くにわたり消費され続ける稀有なアイコンへと昇華しました。
この特異な空間を実際に利用するにあたっては、明確な向き・不向きが存在します。トラブルを防ぎ、最大の満足度を得るための客観的な判断基準を提示します。
◎ 利用に向いている人・推奨されるプロジェクト
- ミームの文脈を活用した企画を狙うクリエイター:YouTubeの大型企画、MV制作、WebCMなど、「視聴者が一目で気付くインパクト」をフックにエンタメ性を最大化させたいプロジェクトに最適です。
- 大人数でのコスプレ合わせ・ロケーション撮影:高級リゾート風シーン、室内水着シーン、あるいはあえてネタに振り切ったパロディ撮影において、これ以上の説得力を持つロケーションは国内に存在しません。
- 10〜20名規模のプライベートパーティーやオフ会:バーカウンターやカジノ台を活用し、他では味わえない会話のネタと写真映えを重視するイベントでは唯一無二の満足度が得られます。
▲ 慎重になるべき人・おすすめできないケース
- 少人数かつ低予算でプール撮影を完結させたい人:最低利用時間制限と温水オプション費用が発生するため、1〜2名で数時間だけ泳ぎたいといった用途ではコストパフォーマンスが極めて悪化します。
- 完全な静寂や防音での深夜ライブ収録を求める人:複合ビルの最上階という立地条件上、近隣住民への配慮義務があり、重低音を響かせるような過激な音出しには制約があります。
- 「アングラなパロディ色」を完全に排除したい高級ブランド撮影:世間一般に定着したミームの印象があまりにも強固であるため、純粋な高級感や厳粛なブランドイメージを訴求したい広告の場合、意図せぬネットユーザーのツッコミを招くリスクを考慮する必要があります。
【あのプールとは】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:一般人でも個人的に予約してプールに入ることができますか?
A1:はい、可能です。個人・法人を問わず、ピースタジオの公式サイトから空き状況を確認して予約フォームから申し込むことができます。ただし、利用規約の遵守、身分証の提示、および規定の利用料金(事前振込等)の支払いが条件となります。プールに入る場合は給水・加温オプションの事前申請が必要です。
Q2:見学やロケハン(下見)だけをすることはできますか?
A2:可能です。ただし、スタジオが空いているスケジュール限定の完全予約制となります。また、下見可能な時間帯や1回あたりの滞在時間には制限が設けられており、商業利用を前提とした事前確認が主目的とされているため、単なる観光目的での立ち入りは原則として受け付けられていません。
Q3:なぜ新宿のど真ん中のマンション上階にプールが作られたのですか?
A3:花園ビルが建設されたバブル景気期からその直後にかけて、最上階のペントハウスを資産家・オーナーのプライベート迎賓館や最高級住居として設計する建築トレンドが存在したためです。その後、時代の変遷とともに高級撮影スタジオとしてコンバージョンされ、現在のピースタジオによる運営体制へと引き継がれました。
まとめ:日本のネットカルチャーを象徴する聖地の今と利用の鉄則
ネット上で誰もが一度は見かける「あのプール」の正体は、新宿の都市風景の中に静かに佇む本格スタジオ「No.136 Hanazono Room」でした。アングラな撮影拠点から始まり、特撮ヒーロー番組への露出を契機として国民的ネットミームへと登りつめたその軌跡は、日本のサブカルチャーとインターネットコミュニティが歩んできた共創の歴史そのものといえます。
閉館の噂を退け、2026年現在もなお現役のクリエイティブ拠点として愛され続けるこの空間は、ルールとマナーを守れば誰にでもその扉が開かれています。映像制作のロケ地として活用するにせよ、仲間内での記念撮影で訪れるにせよ、その特異な歴史的背景とスタジオ規約を正しく理解した上で、この伝説的な空間を体験してみてはいかがでしょうか。 (出典: あのプールとは(Yahoo!ニュース))